ボンネビルとは

世界中から思い思いのカスタムマシンで
エントリーする「ボンネビル・スピードウィーク」

完璧なレベルの地形に整ったコースを、これまでの誰よりも早く走ることがすべてであり、多くの記録保持者の列にただただ自分の名前を加えたいという探究心から、辺り一面、塩で覆われた巨大な平原を飛ばすためだけに、世界中のスピードフリークたちが自身の車やバイクを運び込み集まる場所「ボンネビル・ソルトフラッツ」。ここで世界最速をめざし開催されるのが「ボンネビル・スピードウィーク」。この大会の歴史は古く、最高速を競うレースとしては20世紀初頭から行われていて、国際的なモータースポーツ連盟には属さないながらも、毎年多くの参加者と観客がやってくる。またこの大会はBNI(ボンネビル・ナショナルズ・インク)とSCTA(南カリフォルニア・タイミング協会)によって毎年8月に開催され、天候とコンディションが許す限り、6日間(土曜~金曜日)レースが行われる。ピットに集まるのは、ホットロッドやロードスター、ベリータンカー、レイクスター、モーターサイクル、ストリームライナー、ディーゼルトラックなど多様なスタイルのマシンたち。エンジンの排気量や改造のレベル、フォルムもさまざまで、少排気量からそれこそ最速300mph(時速約480km)を唯一の目的として作られたハイパワーのものなど、カスタムビルトのマシンが一堂にエントリー。中には小口径のエンジンで2桁のmph(マイル・パー・アワー)記録を追いかける週末ファンから、メカニカルなマスターピースを手掛けるプロフェッショナルなレースチームまでと参加者は多彩を極める。

世界中のバイク乗りが“世界記録”をめざす
「ボンネビル モーターサイクル スピードトライアルズ」

そんなスピードフリークたちの聖地で行われるバイクレース「ボンネビル モーターサイクル スピードトライアルズ」はドラッグレースのようにスタートからゴールまでの速度を競うのではなく、どれだけ早い速度を出せるかを競う「ランドスピードレーシング」。車両のスペックごとに細かくレギュレーションが分けられていて、それぞれのレコードに向けて各々のスタイルで挑戦。ランドスピードのレギュレーションでは、5マイルから11マイル(約8kmから約17.6km)のコース全体の中間1マイルの平均スピードが記録となる。レコードが取れた場合、決められた時間内に同じコースを逆から走りスピードを計測し、往復の平均スピードが公式記録として認定。もちろん途中でトラブルが起これば記録は無し。インターナショナルであればスタートから計測区間までの5マイルは加速、後半の6マイルは減速するための区間となり、レコードを獲得できるバイクは、スピードはもちろん、1マイルの区間をフルパワーで走ることができるポテンシャルが必要。このレースをはAMA(全米モーターサイクル協会)公認で、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)公認イベントでもあり、世界記録を決める機会が与えられる。

壮観なロケーションで
「ソルトフィーバー」に込められた色彩と匂いを体感

レースの開催期間、観客はピット内を歩き回り、車輌を見て回り、ドライバーやクルーメンバーに話しかけることが許されている。見たものすべて、聞いたものすべてを覚えておきたいと感じること必須なので、ビデオやカメラは忘れずに。またレース車輌がコースを移動するのは、観戦エリアから見て少なくとも4分の1マイル(約2.5km)先の場所になるので双眼鏡は必需品。会場となるソルトフラッツはI-80線のユタ州ソルトレイクシティの西約88マイル(約142km)に位置し、グレートソルト湖西端に広がる3万エーカー(約121平方km)もの塩類平原という壮観なロケーションと、ほぼ90%は一般の塩と同じ成分の白い地殻に覆われた非日常ともいえるレーシングコンディションから、スピードレースの世界で最も人気のあるエリアのひとつになっている。色彩、興奮、人々、そして匂い。世界中のレースフリークたちをこのソルトフラッツへ毎年帰って来させる理由は「Salt Fever」という言葉で表現されるのはよく知られている。CATCH IT!